お客様との話や相談事例

親族から譲り受けた借地権により贈与税が発生

2016/11/26

借地人と地主の間では、何かとトラブルが起きやすいものです。それなら、親子やその他親族など、血縁間であれば安心してやり取りできるのでは?そんな考え方もできるかもしれませんが、あまりおすすめはできません。

相続の場合に相続税が発生するのはもちろん、健康な人同士で受け渡ししても贈与税が発生します。何かと出費が付きまとうので、容易な判断は禁物です。

建て替えを考えたものの

以前まで、母は祖父より相続されたという、古い一軒家に住んでいました。ですが現在は僕たちと二世帯で住んでいるため、もうほとんどその家を使っていません。にもかかわらず、借地に建てていることから、毎月地代を払わなければならず、ちょっとネックとなっていました。

そんなとき、僕は母にこんな提案をしました。「僕が建て替えして、賃貸物件として運用しようか?」それまで、母はその家を完全にもてあましていたので、すぐに了承してくれました。

ところが、ゆくゆく調べてみると、地主に譲渡費用を払わなくてはいけなかったり、さらに僕が譲り受ける際に贈与税が発生するとかで、運用以前に結構な出費が生じることが判明しました。

家族を養う程度の収入はもらっていますが、さすがにそこまでの余裕がある訳でもなかったので、一気に腰が引けてしまいました。とはいえ、このままあの古い家を放置しておく訳にもいきません。

メリットの多い最適な選択

そこで考えたのが、リフォームでした。物件は母所有のままにして、リフォーム会社へ依頼し、内外装を綺麗にしようと思い立ったんです。

地主への支払いはさすがに諦めるべきか…とも思いましたが、いざ相談すると、増改築でなければ自由にやってもいいと言ってくれて、問題ありませんでした。

地主と借地人のトラブルは何かと起きやすいご時勢なので、良い地主と関係を築けていて本当に良かったとしみじみ感じました。

そして後日、リフォームは成功し、また無事賃借人も見つけることができました。母も大喜びで、何かにつけては子ども扱いし続けていた僕のことも、ちょっと見直してくれたようでした。

建て替えでなくリフォームを選択して、本当に正解でした。

-お客様との話や相談事例

よく見られる記事

1リフォームとリノベーションの違い

「リノベーション」という言葉を最近よく耳にしますが、リフォームとリノベーションは ...

2高まる防音リフォームのニーズ

最近、防音リフォームのニーズが高まっています。楽器演奏が趣味の人はもちろんのこと ...

3フラット35をうまく使おう

住宅ローンで中古物件を購入してからリフォームやリノベーションをしようとした場合、 ...